WindowsとMacintosh
パソコンといえば、Windowsが動いているものと思っている初心者が多くいます。確かにお店に並んでいる9割以上は、Windowsが動いているパソコンばかりです。Windowsがメジャーになったのは、商業的な戦略がうまくいっただけで、コンピュータの世界では、いいものがメジャーになるとは限らないのです。
Windowsの欠点
ウイルスに弱い
もともとインターネットを想定していないOS(オペレーティングシステム)で、あとからインターネットの時代がやってきたため、インターネットに関する部分は、突貫工事のように後付けされた機能です。そのため、ウイルスの攻撃に弱く、感染後はシステムが不安定になったり、他のコンピュータに攻撃を始めたり、保存されているファイルをインターネット上にばらまくなど、いろいろな事件が起きます。
個人情報を流してしまうのは、よく事件として取り上げられますが、ウイルスに感染することは被害者ではなく、感染したコンピュータを所有する人が犯罪者になることを知っておかなければなりません。つまり、ウイルスに感染するようなコンピュータを使っているのが悪いのです。
ウイルス対策には、ウイルス対策ソフトをインストールすることになりますが、このウイルス対策ソフトがくせ者で、システムを不安定にさせたり、正常なインターネットのアクセスを妨害したり、ウイルス対策ソフト自身がウイルスのように振る舞うこともあります。一番売れているウイルス対策ソフトがそんな感じですから困ったものです。
また、自分は悪くないのに、なぜウイルス対策にお金をかけなければならないかという疑問もわいてきます。それなら、最初からウイルス対策にお金がかからないものにすれば良かったわけです。
不安定
Windowsは不安定です。エラーが出て、フリーズすることもあります。大事な文書を作成しているときにフリーズするとやる気をなくします。何もしていなければ何も起きないわけで、仕事中にエラーやフリーズになるのは当たり前かもしれません。
しかし、これもWindowsだからです。不安定なものを使って、不安定だと嘆いているのです。確かに人間の作るものなので、完璧なものではありませんが、Windowsには、安定させるのが困難な内部的な事情があるのです。
トラブルに関する情報が多く行き交っているのもWindowsの特徴です。対策がまとめられたサイトには、探すのが大変なくらいたくさんのトラブルと解決策が紹介されています。マイクロソフト自身にも大量のトラブル情報がデータベース化されています。トラブルを回避する情報をありがたく思うのは、本末転倒なことだと思いませんか?
Macintosh
Macintosh(マッキントッシュ)は、マックと略され、Windowsとライバルとしてみられていますが、実は、機種の名前であり、Windowsのようなパソコンと別売りされるOSではありません。いわばソニーのバイオみたいな感じです。マックは、MacOSという独自のOSが動作しています。Windowsのお手本になったともいわれています。
現在のマックは、MacOSXというOSが動作しています。UNIX系のOSなので、インターネットとの相性もWindowsの比ではありません。インターネットのサーバーのほとんどはUNIX系のOSです。
マックは、Windowsのような不安定な要素もないし、ウイルスに感染しやすいものでもなく、初心者でも安心して使うことができるのはもちろん、UNIX系ということで、上級者が使う上でも十分な性能を持っていることが注目される理由です。
企業の業務で欠かすことができないエクセルは、もともとマック用のソフトでした。あとからWindows用として移植されました。ワードやパワーポイントもありますが、マックでは、それよりも強力で使いやすいソフトが存在しています。
なぜ、マックが主流にならなかったのかといえば、登場した当時、非常に高価で、プロが使うものとして一般的にはならなかったのです。憧れの存在だったようです。ホビー用途から進化したWindowsが安い部品の寄せ集めの格安パソコンでも動作するため、手の届くところにあり、予算の限られた企業でも採用され、主流になっていったと考えられています。
今では部品の性能も上がり、どちらもハードウェア面では変わりありません。マックも手が届くようになりました。しかし、すっかりパソコンが普及し、しかもパソコンといえばWindowsという図式が出来上がってしまっているので、マイナーなイメージは拭いきれません。
それでも、職場ではWindowsで、自宅ではマックというパターンも増えていますし、東京大学や大企業でマックの導入例もあります。良いものを見抜く力がついてきたということでしょうか。